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Z世代を魅了するネオ昭和と90年代レトロWEBデザイン

Z世代を中心に、昭和文化やファッションを現代風に再解釈した「ネオ昭和」ブームがSNSを中心に広がりを見せている。昭和生まれの世代にとっては、スマホ画面に映るどこか懐かしい雰囲気に、不思議な感覚を覚えることもあるだろう。

そんなレトロブームの流れは、WEBデザインの世界にも波及している。ここ数年、90年代風の「レトロ」を取り入れるデザインがぐっと増えているのだ。

1990年、ティム・バーナーズ=リーによってWorld Wide Web(WWW)が発明され、現在のインターネットが発展していくきっかけとなった。90年代後半にはオンラインショッピングも登場し、筆者も初めてホームページを作成したのもこの頃である。

当時はCSSはおろか、JavaScriptも存在しない時代だった。インターネットへの接続は電話回線やISDN回線が主流であり、動画はもちろん、画像1枚を送るのも大変な時代だった。そのため、デザインはテキストベースで行い、利用者の目を引くためにGIFアニメーションを使用していた。また、パソコンモニターはブラウン管が主流で、使える色の数も制限されていたため、ギラギラとした印象を与えるページが多かった。

しかし、今改めて当時のホームページを見ると、いかにもコンピュータで作られたものという手作り感があり、新鮮な印象を受ける。コンピュータの性能が向上し、よりリアルな映像や画像が作られるようになったり、AIの登場によって自然な会話や発音が可能になったりしている一方で、昔ながらのドット絵やたどたどしい発音は、逆にコンピュータらしさを感じさせてどこか安心できるものがある。

現在のレトロブームは、デザインの原点回帰を目指す動きであると同時に、人間とコンピュータの区別があった時代の安心感を求める気持ちの表れなのかもしれない。

1995年当時のamazon

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